トラットリア・ウーゴ・エ・マリア@ローマ


慣れないイタリアでもさすがに何日かうろついているとだんだん鼻が効くようになるもんで、店のたたずまいからなんとなく中身が予想できるようになって来た。そうなってくるとますますシブイ食堂系の店に惹かれてしまうのはやはり生来のサガか。
こちらのトラットリアも看板も出てなくて間口一間、普通に歩いていたら全く気付かないような店。それでも開店10分前くらいには何人か店前に並び始める。
店内でサービスするのは意外に若い奥さん一人。恐らく奥の厨房にご主人がいるのだろう。そして店内一番奥のテーブルに根を生やしたようなお婆ちゃんはずっと無言で野菜の皮をむいている。なんともたまらない雰囲気。



プリモとセコンドと合わせても10品足らずしかないメニューはペンで紙に手書き。たぶん日替わりなんでしょう。
パスタ・ア・ラ・アマトリチャーナはどんな麺で出て来るかと思ったら太平麺のタリアテッレ。麺はシコシコモチモチ、トマトソースの酸味と甘さの具合が完璧でパルミジャーノとからむと無敵の美味さ。個人的にはイタリアで食べたパスタの中でも指折り。


パスタの興奮冷めやらぬうちに出てきたメインはトマトを牛肉で巻いた皿とか鶏肉のグリルとかきっとローマの「おふくろの味」なんだろうなと言われずとも察しが付く滋味あふれる味。しかも安い。こう言う店ってやっぱりたまらんわ。
なおこの手のトラットリアはだいたい午後8時開店が普通なのでご注意。しかも開店直前までオープンする雰囲気がほとんど感じられないのが普通。一人で作ってるから時間もかかるし開店と同時に入るのが吉ですな。


TRATTORIA Ugo e Maria
Via dei Prefetti 19