リストランテ・ブカ・デル・オラフォ@フィレンツェ

本場のイタリア料理はどこで食っても美味いかと言うと当然そんなことは無くて、明らかに日本での標準レベルより落ちると思う店もいくらでもありますなあ。特に観光客が多い店ではそう言う確率が高いわけで店に入って周りから英語ばかりが聴こえたりするともう覚悟したほうが賢明のようです。アメリカ人かイタリア人かは見た目だけじゃなかなかわからないもんねえ。

しかしポンテベッキオのたもとという観光客だらけの場所なのだがこの店はたたずまいからしてなんとなく違う。決して敷居の高い感じはないけれど何と言うか客に媚びたような雰囲気が感じられないのだ。写真は中休みの閉店時間中に撮ったので余計にそう見えますが。場所もなんとなくエアポケット的に人通りの少ない路地。半地下の広くも無い店内に肩がぶつかり合うくらいに客がぎっしり詰まっていてリストランテと名乗っているものの完全に食堂。もちろん観光客も来ているが近所の商店主らしきおじさん方がいかにも常連らしくワインを酌み交わしていたりして雰囲気は完璧。



ラビオリの黒胡椒クリームソースは厚めの皮がもっちりして大ぶり。中国の水餃子を思い出すが考えてみりゃ陸続きですな。

そしてフィレンツェ名物トリッパ・ア・ラ・フィオレンティーナ。牛の第2胃ハチノスをトマトソースで煮込んだつまりはフィレンツェ風モツ煮込みですな。これがもうトロトロに柔らかくて臭みは皆無。お代わりしたいくらいにメチャウマ。こんなもん食ってたらそりゃワイン飲まなきゃいられんわなあ。どっか日本の居酒屋でこれ出してくれないかねえ。材料は揃いそうな気はしますがきっとかなり手間がかかるんだろうなあ。

Ristorante Buca dell'Orafo
volta dei Girolami,28r tel.055-213619