大陸風味@天神三丁目
赤い提灯に「歓迎光臨」、ちょっと前にオープンしたらしく気になっていた中華屋。「大陸風味」の店名のみに惹かれて入ってみると、ネイティヴ系中華らしからぬ小奇麗で落ち着いたセンスの内装。逆に一瞬ちょっと外したかなと思うがお店の人もメニューを見てもどうも本場系の匂いがぷんぷん。どうも中国東北部、山西省の料理らしい。
焼餃子はいわゆる羽根付き。しかもその羽根部分がかなり厚めでバリバリのセンベイ状。しかも一緒に出てくる調味料が中国黒酢と自家製らしきラー油のみ。そうそう醤油なんて要らんのよ。
ジューシーと言うよりは中身がぎゅっと詰ったバリバリ餃子を旨味たっぷりのどろっとした黒酢につけて頬張ればこりゃマジにガチンコ大陸風味。好きだねえこれ。
五菜拉皮は東北地方独特の平たい春雨「拉皮」とニンジン、キュウリ、キクラゲ、焼豚の前菜。盛り付けも見るからに美しい。この時点で家庭料理ではなくかなりプロな修行をされた料理人だろうなぁという感じがひしひし。
酸味のあるチョイ辛胡麻ダレも美味いが、柔らかいのに噛み切れないグミみたいな食感の拉皮がなんとも面白くこれもまたガチンコ度アップ。
麺は山西手幹麺(ホントは幹の字に手へん付き)。メニューの和訳だと「山西地方黒酢入り手作りラーメン」。
酸辣湯から辛味とトロミを無くしたようなスープに細うどん風のてろてろ麺。焼豚とジャガイモ?の極小サイの目切りとキクラゲ、胡麻にプチトマト。いいねえこれも、マジで大陸風味。こうなるとBGMがポップス系のイージーリスニングなのもミスマッチのようでいて実は演出抜きの天然本場系に聴こえてきますな。
他のメニューにも豚足や耳、内臓系の薬膳醤油煮や白キクラゲのスープ、杭州名物西湖牛肉羹などガチンコネイティヴ中華らしきものが満載。好きもんにはかなり楽しめそう。
しかし全体として一品に付き100円200円程度ながら気持ち値段が高めに感じるのと、決して万人ウケしそうでもないメニューの上に天神中心部から微妙に離れた立地で、これからどうなるのかちょっと気にかかる。親不孝にたむろするガキ連中が来るとも思えないしね。近くのKBCにでも営業に行けばなんとかなるかなあ。
興味ある方はぜひお早めに。かなり本格中華の宴会も期待できそうよん。
大陸風味
中央区天神3-7-24
092-732-5852
11:00〜14:30/17:30〜23:00
日曜休み
天神方面から親不孝通りに入り舞鶴交番の角を右折。