ALWAYS 三丁目の夕日

ALWAYS 三丁目の夕日 豪華版 [DVD]

ALWAYS 三丁目の夕日 豪華版 [DVD]

どうせノスタルジーで泣かせようっていうだけの映画なんでしょ、といまいち気が向かなかったが、(そもそもあまり信用はしてないけど)日本アカデミー賞ほぼ総ナメ。知り合いにCGだけでも見る価値あるからと勧められ「だまされたと思って」天神東宝へ。
参った〜。完璧にやられました。たしかにノスタルジーで泣かせる映画に間違いは無かったけどそのレベルは予想をはるかに超えてました。
筋立ては泣かせる、笑わせるクサいエピソードをこれでもかと繋ぎ合わせただけの2時間。役者の演技もオーバーでわかりやすいが深みはなく悪く言えば上出来の学芸会。なんだけどねえ…なんなんでしょうこれ。
こんなもんにだまされないぞと思っていたのも最初だけ。いったん三丁目の世界に身を委ねてしまうとこの上も無い心地よさ。「お前とオレとは赤の他人なんだからな」「子供の顔見たくない親なんていないんだから」クサイ台詞に笑って泣いて、ああこのままこの映画が終わらなければいいのにとすら思ってしまう。人間の琴線ってものをピンポイントでぶち抜いてますな。なぜこんな映画が出来上がったのほんとに不思議だけど安手のドラマにならなかった最大の要因の一つはあまりにも素晴らしいCG、特殊効果が背景にあるから。まさにCGが史上最高に活かされた映画と断言してしまいましょう。この映画を企画制作した全ての方々に脱帽。
しかしご近所にテレビが来た日にノシ付けた祝い酒下げて駆けつけるなんてそんな素敵な世界がついこないだまでこの国の当たり前だったなんてにわかには信じられないがこの映画が受け入れられているとしたらまだまだ捨てたもんじゃないと思いたいです。きっとこれ外国でもウケルね。
私と同じような理由でまだ観てない方、だまされたと思ってぜひ。ああだこうだ四の五の言わずに身を任せてみましょうよ。だってエンドロール終わるまで誰も席立たないんだから。こんなのあり?